研究、報告など


2.この「知恵の実」をたべてはいけません。
 2018.12.14

 「生物ヴァージョン3」という説を書いた。アデニン(a)、チミン(t)、グアニン(g)、シトシン(c)という4種類の塩基(養老孟司『遺言。』)で構成される遺伝子は、当初、2種類の塩基で構成されていた可能性があるために、そう名付けた。つまり、2種類の生物がヴァージョン1、3種類の生物がヴァージョン2というわけである。

 その一方、多少種類は違うが、世界の説明として、「おなじ」と「ちがう」を詰めていけば説明がつけられるのではと私は思った。これは、(詳しくはわからないが)コンピューターの二進法と同様の考えだろう。コンピューターのカヴァーする範囲は近年ますます増えている。

 しかし、現在の生物を顧みると先に言ったような性質を持つ。言ってみれば四進法である。現在のコンピューターより、2つ変数が多い。それでは現在の生物は失敗なのかというとそうも思えない。逆にコンピューターの方が失敗しているのではと思う(この文を書くのにコンピューターを使いながらで恐縮である。)。

 差の2個の変数は何に使われるのか。私が思うには、1つは、「おなじだけどちがう」に使われるのではないか。具体例では、ある国への移民は、その国に昔から住んでいる住民と人種が違うが、法律的には同じ国民として扱うというようなことである。これが(問題はあるが)できるのが今の人間、生物であろう。種の違う動物同士が助け合う様も報告されている。
これが、現在の生物とコンピューターが違う一つの点であろう。

 もう一つは、未来形である。コンピューターのデータは全て記録であるために、コンピューターは過去形を扱う(たまに現在形みたいなのもあろう。)。だから、これまでの傾向から未来を描くことはできても、突飛な未来を描くことはできない。私は、生物はそれができるのではと思うのである。夢だのなんだのいうそれである。

 この2変数を含めた新しい何かをつくれば(四進法である。)、人間に、生物に近い何かができるであろう。しかし、それをつくることで混乱も起こると考えられる。そうした倫理的な問題があるゆえに現状ではつくらない方がかしこいと言えるのではないか。



1.生物 ヴァージョン3
 2018.12.1

 現在の生物は、その遺伝子により説明されることがある。その説明には、アデニン(a)、チミン(t)、グアニン(g)、シトシン(c)という塩基が用いられる(以下引用文献)。
 これらの塩基の作用と物質により、現在の生物が構成されていると考えられているようだが、これらの4つの塩基は、かつていた生物にも存在したのであろうか。
 つまり、4つではなくて2つや3つの生物は存在しなかったのか。私は、「同じ」か「ちがう」の2つで、世界は説明できるのではないかと思っている。それが正しいとすれば、2つの塩基で生物は構成できるのではないか。すなわち、生物にヴァージョン1がかつて存在したのではないか。
 それが、なんらかの都合で、ヴァージョン2の塩基が3つの生物、そして、ヴァージョン3の塩基が4つの生物にヴァージョンアップしたのではないか。勿論、塩基1つのヴァージョン0も否定しないが。

養老孟司『遺言。』





チョサクケンはホジされている。